猫の健康チェックでは排泄物に注意するのが大事です。
排泄物の量・色・硬さ・匂いは健康状態を如実に表します。人間も一緒ですよね。
普段から排泄物をチェックすることにより、表面的なは見えない内蔵の不調を見つける良い手がかりに繋がります。
こちらでは排泄物をチェックするポイントを紹介していきたいと思います。
猫のおしっこのチェックポイント
まずは猫にとっておしっこがいかに大切か知っておきましょう。
- 生きるためには欠かせない要素
健康状態の見極めには「食べること」「寝ること」「排泄すること」の三大要素があります。
普段からおしっこはきちんとでているか?
日々の確認が大事になってきます。
- おしっこには病気のサインが現れる
泌尿器はもちろん、それ以外の問題もおしっこに異変が現れるケースが多く見られます。
- 24時間おしっこが出ないと命に関わる
病気によってはおしっこが出なくなり、有害物質が体内に巡る尿毒症を併発し、命を落とす危険性があります。
そして猫はもともと泌尿器系の病気が多い生き物です。
猫のおしっこをチェックする基本ポイント
- 1日に2~4回しているか。
- 量はどれくらいしているか。目安は体重1kgあたり22~30mlになります。
- 匂いがいつもと違わないか。
- 色がいつもと違わないか。
- 猫がトイレでいつもと違う動きをしていないか。
以上の5点が目安となるチェックポイントです。
おしっこの回数・量は個体差か多少あると思いますが、大事なポイントはやはり、猫が普段と違う動きをしてるかどうかが重要になります。
おしっこの量のチェックポイント
おしっこの量は増えても減っても病気の可能性があります。緊急性の高いケースもありますので、普段からトイレを掃除する際にチェックしましょう。
トイレに砂を使っている場合は塊の大きさや数、シートを使っている場合はシートの重さをチェックしましょう。
- 極端に量が少ない
膀胱炎や結石の可能性があります。尿毒症になる恐れがありますのですぐに獣医さんに受診してもらいましょう。
特にオスは緊急性が高くなりますので注意が必要です。
量は1日に体重1kgあたり22~30ml程度です。体重4kgの猫の場合、1日に100nl程度、回数は2~4回することが多いです。
- 2倍以上の量をしている
慢性腎不全・糖尿病・甲状腺機能亢進症などの疑いがあります。
おしっこの色や匂いのチェックポイント
- オレンジ色のおしっこ
膀胱炎や結石が原因で血尿がでている可能性があります。
この色のおしっこが出ている時の特徴は、猫が何度もトイレに行くのに少量のおしっこしかしない事です。
尿毒症になり命に関わる事もありますので、すぐに獣医さんの受診を受けましょう。
- 匂いが強い
膀胱炎や結石の可能性があります。
他には腎臓の機能に負担がかかっている場合が多いです。
- 色が薄い・匂いが弱い
慢性腎不全・糖尿病・甲状腺機能亢進症、メスの場合は子宮蓄膿症などの可能性があります。
- 病気の疑いがあるおしっこの特徴
キラキラした黄色・濁った黄色
キラキラしたり濁っているおしっこは結石が原因です。
尿石症にかかっている可能があります。
赤色
おしっこに血が混じると赤またはピンクのおしっこになります。
膀胱炎・尿石症の可能性があります。
透明・薄い黄色
おしっこが薄まった状態。
糖尿病や慢性腎不全の可能性があります。
オレンジ色
濁ったオレンジ色のおしっこは肝臓病などの疑いがあります。
猫のうんちのチェックポイント
猫にとってうんちがいかに大切か知っておきましょう。
- 生きるために基本的な要素
生き物の健康状態はうんちに現れます。
- 消化器や全身の異常が現れる
うんちの異常は腸をはじめとする様々な消化器の異常を反映しています。
それだけでなく脱水症状など、身体の異常も反映している事が多いです。
猫のうんちをチェックする基本ポイント
- 毎日1~2回の排便があるか。
- 量はいつもと違わないか。目安は親指2~3本くらい。
- 匂いはいつもと違わないか。
- 硬さは適度に水分を含みツヤがあるか。目安はうんちに猫砂が適度に付いている。
- 色は食べているフードの色に近いか。
- 排便に時間がかかっていないか。目安の排便時間は30秒くらい。
- 混入物の有無。毛が混じってる程度は問題ありません。
以上の7点が目安となるチェックポイントです。
2番の量に関しては、フードの種類や体格でかなり差があります。普段からどのくらいの量をしているかが大事です。
うんちの量のチェックポイント
猫の1日に出るうんちの量は、体重・運動量・飲水量・フードの種類になどにより差があります。基本的には毎日同量が理想です。
- 2~3日排便していない・うんちが小さいコロコロ
いつもと同じものを食べているのに、2~3日排便がなかったり、小さいコロコロのうんちの場合は便秘の可能性があります。
- トイレに入るのにうんちをしていない
猫が何度もトイレに入るのにうんちをしていない場合は、うんちが腸内で動かなくなり巨大結腸症になっている可能性があります。
うんちの色や硬さのチェックポイント
健康的な猫のうんちは、掃除の時にスコップに付かない硬さです。
同じ物を食べているのに普段と色が違ったり、柔らかくなっている場合は消化器の異常が起こっている可能性があります。
- 1日に何回も排便し、下痢や軟便をする
- 大量に下痢や軟便を排泄する
- 2~3日おきに下痢や軟便を繰り返す
どれも大腸炎や小腸炎の疑いがあります。排泄物を持参し獣医さんに診てもらいましょう。
- どす黒い便・血が混じっている
炎症などにより、腸内で出血している可能性があります。
- 硬く乾燥している
脱水している可能性があります。あまり水を飲んでいない様なら、猫が水を多めに飲む工夫をしましょう。
猫の健康チェック「おしっこ・うんち編」まとめ
生き物が生きていく上で、排泄行為は非常に大事です。
特に猫は一日トイレ掃除をサボったら、そのトイレで排泄しまくなったりします。猫はとても綺麗好きです。
猫ちゃんの健康の為に、フードを食物繊維入りの物に変えたり・猫草を与えたり・飲み水の置き場所を工夫したりと、
手間もかからず出来る事はたくさんあります。
マッサージが好きな猫ちゃんの場合、下腹部をなでてあげることで腸の蠕動(ぜんどう)運動が促され、
うんちが出やすくなる可能性があり、飼い主とのスキンシップにもなります。
猫も人間と一緒で、身体の異常が排泄物に現れやすいので、普段から排泄物のチェックを心がけましょう。